京都大学「医学領域」産学連携推進機構(所在地:京都府京都市左京区、以下:KUMBL)と、株式会社AGRI SMILE(本社:東京都千代田区、以下:AGRI SMILE)および株式会社Convallaria(本社:京都府京都市上京区、以下:Convallaria)が組成するSeeds-Hub協議会が提供する産官学連携プラットフォーム『Seeds-Hub』は、2025年3月19日、京都市、公益財団法人 京都高度技術研究所(ASTEM)、京都大学成長戦略本部に共催いただき、Seeds-Hubフォーラムを開催しました。
フォーラムには会員の研究者や企業、投資家、行政機関から約70名が参加し、レクチャー・ピッチ・ワークショップを通じて「研究シーズを“どう事業化するか”」についてピッチ研究者毎にチームを組んで議論しました。その結果、研究シーズをどの市場で何の製品として開発するか、顧客候補とそのニーズについて方向性を見いだせたチームを半数以上得ることが出来ました。Seeds-Hubはこのような取り組みを通じて、【研究の事業化】【それを担うアントレプレナー育成】を加速してまいります。
■開催目的
・具体的な研究シーズについて研究者と企業/VCが双方向で事業化を議論する実践の場を設けることで、産学間のギャップを理解し、研究の社会実装について主体的に行動できるアントレプレナーを産官学の異なるセクターでそれぞれ増やす。
・研究の継続・社会の発展のために、研究予算の稼ぎ方として事業化を視野に入れた、助成金の獲得や企業との共同研究という選択肢を常識化する。
■開催実績
日時:2025年3月19日(水) 11時〜16時半
内容:
・レクチャー:大学の研究者は研究費をなぜ自ら稼がなければならないのか、そして、その先にある研究成果の社会実装への流れや必要となるマインドセットについて学んでいただく。
・研究者ピッチ、企業ピッチ:研究者側の研究紹介と企業側からの産学連携に関する活動紹介を実施し、参加者全員の目線を合わせる。・ランチ交流会:ランチタイムを利用して参加者全員が交流する機会を設ける。
・ワークショップ(議論→ヒアリング→まとめ→投票&発表の4ステップで実施):研究者からのそれぞれの研究紹介の内容をベースに、発表者ごとのグループに分かれ、双方向での議論を行う。
参加者:約70名
[研究者] 京都大学、大阪大学、東京科学大学、徳島大学、大分大学、九州大学、京都工芸繊維大学、京都府立医科大学、京都薬科大学、京都橘大学、福島県立医科大学、兵庫医科大学
[企業・投資家] バイエル薬品株式会社、アステラス製薬株式会社、MSD株式会社、和研薬株式会社、ロート製薬株式会社、イシダメディカル株式会社、株式会社SCREENホールディングス、株式会社ファーマフーズ、京都大学イノベーションキャピタル株式会社、みやこキャピタル株式会社、日本精密測器株式会社、株式会社ツクリエ、株式会社RIYONX、株式会社Flox Bio、新田ゼラチン株式会社、Brand Institute Japan株式会社、株式会社クリムゾンインタラクティブ・ジャパン、アクセルジョイン
[行政・その他] 京都府庁、滋賀県庁
■議論概要
研究者と企業/VCが事業化を議論する実践の場で、具体的な研究シーズについて詳細を掘り下げながら、顧客ニーズやビジネスモデル、市場性などについて検討を行いました。また、グループワークの途中で、他のグループのメンバーにヒアリングを行うことで、グループに留まらない議論が展開されました。これによって参加者全員が自身が所属するセクターを超えて様々な立場に立って研究の事業化を俯瞰的に検討することが出来ました。
参加者の声:
<大学研究者>
<企業・投資家>
■レクチャー
◯「何のために研究費を稼ぐのか~稼ぐための方策~」
京都大学 成長戦略本部 統括事業部 イノベーション領域 副統括
京都大学 「医学領域」産学連携推進機構 特定教授 鈴木 忍
◯「DeepTechの事業戦略」
株式会社Convallaria 代表取締役 橋本 遥
■研究ピッチ、企業ピッチ
研究者からは、企業または他アカデミアとの共同研究/協業を希望する研究シーズについてご紹介いただきました。 また、企業からは、自社の協業ニーズや研究支援の仕組みについてご紹介いただきました。
<アカデミア>
京都大学 地球環境学堂 地球親和技術学廊 研究員 橘 悟 先生 |
生物の特徴に学ぶ技術開発手法「バイオミメティクス」 ― 発想プロセスの社会実装 ― |
大阪大学大学院 基礎工学研究科 機能創成専攻 准教授 小野 尭生 先生 |
グラフェンバイオセンサーによる病原体の検出と治療薬評価への応用 |
京都大学 物質―細胞統合システム拠点 特定拠点 ・成長戦略本部 特定拠点助教 池田 幸樹 先生 |
インテグリン活性化阻害による新規神経膠芽腫治療 |
京都橘大学 健康科学部 理学療法学科 准教授 中野 英樹 先生 |
認知的フレイルを可視化する革新的評価手法の開発 |
京都府立医科大学大学院 医学研究科 内分泌・代謝内科学 講師 濱口 真英 先生 |
マイクロニードルセンサーを用いたスマートインスリン治療 |
京都府立医科大学大学院 医学研究科 小児科学 助教 瑞木 匡 先生 |
サウンドスペクトラル分析を用いた新生児呼吸モニタリング法の開発 |
京都大学 農学研究科 食品生物科学専攻 食品生理機能学分野 准教授 大日向 耕作 先生 |
腸-脳連関をターゲットとした高活性ペプチド群の発見とその展開へ |
京都大学 医学部附属病院 先端医療研究開発機構 医療開発部 循環器内科 助教 山本 絵里香 先生 |
狭心症・生活習慣病患者管理のための統合プラットフォームの開発 D2C&B2Bエコシステムの構築 |
九州大学大学院工学研究院 機械工学部門 教授 プロジェクトマネージャー 山西 陽子 先生 |
細胞内サイバネティック・アバターの遠隔制御によって見守られる社会の実現(ムーンショット型研究開発事業目標 I) ~針なし気泡注射器によるバイオメディカル応用展開~ |
京都大学医学部附属病院 心臓血管外科 特定准教授 升本 英利 先生 |
ヒトiPS細胞由来心臓オルガノイドに基づく新たな心臓再生医療の開発 |
<企業>
イシダメディカル株式会社 取締役 中谷 誠 様 |
イシダメディカルが目指す産学連携と共同研究の可能性 |
アステラス製薬株式会社 創薬アクセレレーター 創薬アイディエーショングループ 京都大学アライアンスステーション 主管研究員 江森 崇 様 |
京都大学との共同研究講座で目指す革新的な創薬研究基盤の構築とその医療応用 |
株式会社SCREENホールディングス ライフサイエンス事業室 特命担当課長 嶋本 英剛 様 |
新規事業ライフサイエンス事業とベンチャー企業との連携について |
Seeds-Hubは、「日本の研究の素晴らしさを、世界に証明する」をミッションとした、産学連携プラットフォームです。
https://www.kumbl.med.kyoto-u.ac.jp/seeds-hub/
■お問い合わせ
Seeds-Hub事務局(京都大学「医学領域」産学連携推進機構内)
受付時間:平日10:00~17:00(祝日・年末年始を除く)
メール:seeds-hub@mail2.adm.kyoto-u.ac.jp